日本の歴史始まって以来、女性天皇は推古天皇等数人おられたが、いずれも一代限りであった。もしもこの女性天皇にお子が生まれていて、そのお子が即位したとしたならば、それは、男子であっても女系天皇ということになる。つまり、過去に女系天皇はひとりもおられなかった。
歴史上の女性天皇は、例外なく男系天皇の内親王であり、あくまでも男系の血筋である。
昨今、女性天皇を認めようと言う動きがあるが、女性天皇と女系天皇の違いについて、正確に把握している人はどれくらいいるだろうか?
日本固有の男系の血筋で受け継がれた天皇の伝統を、うかつに変えるべきではないと思う。これを、単なる男女同権の話と混同してはならない。
大切な日本独自の伝統を、少しでも切り崩すことを目論む左派の思う壺にハマってはならない。
また、NHKをはじめ「生前退位」などどいうぶしつけな表現ではなく「ご譲位」を使うべきである。そしてこの問題を政争の具として国論の決裂を策する民進党のたくらみに国民は乗せられてはならないと思う。
ともあれ伝統は一瞬で破壊できるが、二度と築くことはできないのである。「男系男子」たちを取り上げた八幡さんが記事がよかった。
それから、パク・クネ「空白の7時間」も、面白かった。

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新潮45 2017年 01 月号 [雑誌] 雑誌 – 2016/12/17
皇室改革再考
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月19日に日本でレビュー済み
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正月早々頂けない特集です。皇室の傳統の表象が時代によって變わる事はあっても、其の本質は堅持されて来た事の意味が分かって居れば「皇室改革」と謂う言葉が出てくるはずが有りません。企画サイドの問題とは謂え、其れに異を唱えず寄稿するとあらば御同朋ならむ。中身は推して計る可し、謂ふのも憚られるなり。
「続・薬害でっちあげ証明されない子宮頸がんワクチンとの因果関係」(村中璃子)は一つの研究の不備を挙げて、因果関係が証明されたとは謂えないから薬害では無い、と結論づけようとしています。「帰無仮説が採用された」と謂いたい釋ですが、ちょっと待った。症状を訴える人が居る以上は証明されて居なくても、其の可能性は否定はできないのですから(無いことは証明できませんから)、更に別のアプローチを続ける可きで、その間リスクを冒す意味があるかどうかを評価するのが筋でしょう(→別のレビューにある通り)。つまり、因果関係の証明とリスクマネージメントの必要性を摺り替えているわけです。裁判所が後者を優先したのは判断として真っ当でしょう。それに研究の不備と不正は別問題ですから、「でっちあげ」とは謂えないはず。
注目記事は『女ひとり「違法民泊」滞在記』(吉松こころ)、「チャーチルは真珠湾攻撃を知っていたか」(有馬哲夫)、「[木簡解読!] 平城京にいたペルシャ人」(渡辺晃宏)、後は田舎選挙と江藤淳ぐらいでしょうかね。総じて新年早々あまりお目でたく無い内容でしたので星1。
「続・薬害でっちあげ証明されない子宮頸がんワクチンとの因果関係」(村中璃子)は一つの研究の不備を挙げて、因果関係が証明されたとは謂えないから薬害では無い、と結論づけようとしています。「帰無仮説が採用された」と謂いたい釋ですが、ちょっと待った。症状を訴える人が居る以上は証明されて居なくても、其の可能性は否定はできないのですから(無いことは証明できませんから)、更に別のアプローチを続ける可きで、その間リスクを冒す意味があるかどうかを評価するのが筋でしょう(→別のレビューにある通り)。つまり、因果関係の証明とリスクマネージメントの必要性を摺り替えているわけです。裁判所が後者を優先したのは判断として真っ当でしょう。それに研究の不備と不正は別問題ですから、「でっちあげ」とは謂えないはず。
注目記事は『女ひとり「違法民泊」滞在記』(吉松こころ)、「チャーチルは真珠湾攻撃を知っていたか」(有馬哲夫)、「[木簡解読!] 平城京にいたペルシャ人」(渡辺晃宏)、後は田舎選挙と江藤淳ぐらいでしょうかね。総じて新年早々あまりお目でたく無い内容でしたので星1。
2017年1月1日に日本でレビュー済み
昨夏のビデオ玉音を拝しての三者三論
【保坂正康論:この御意志を『祈りこそ天皇の根本と明かされ、その現代的実践のため譲位制を御求め』と拝するものの】
ビデオ玉音の御意志は正確に把握するものの、皇室を戦後体制の下に見ようとする感覚は抵抗を覚える。ただ、それに対応せねば皇室の存続そのものが危ふいのも確かで、その点からの論考は頷けるところが多い。
「今後の君臣関係についての五論点」は簡明な問題整理なものの、《神話を肯定するわけではない》は違ふね。『神話=祈りこそ天皇の存在理由』であり、その実践が祭祀・国事行為であり、「各地への慰霊・慰問=現代的実践」にて。
【村上政俊論:男系伝統の概略・意義は取敢へず頷けるものの】
《傍系継承なしに皇室存続なし》は一面的。その傍系宮家も《側室なしに存続なし》にて(新天皇論・P.316)。実際、歴代皇后の不妊・女腹は40%強(皇統断絶計画・P.83、新版・卑弥呼の謎・P.110より。仲哀帝迄の継承は信用できず算出対象外)で、これに《雅子妃が単に女腹で実質リンチ→悠仁帝の不婚》も加はるので、現状での皇統断絶率は〈万が一〉どころか《40%強+α》であり、旧宮家・女系による打開が不可欠。
《女系でも断絶が充分に有得る》は否定しないが、その危険は男系絶対だと《極大》。必ず男で、結局《悠仁様御一人》にて。
《女系で革新念願の皇室消滅となる》は逆。左翼には《女系・男系に関はらず、皇室など絶滅すべき汚物=身分制》にて。
現状は、ニシヲ・カヂなど《病気の雅子から娘を取上げろ! 離婚で追出せ!》の内容を御忠言に見せかけた暴言で繰返し、アベは《高が支持者のため、皇統危機を意図的に放置》と、当の左翼は《保守が勝手に墓穴掘つてるよ》と内心爆笑。《悠仁様の不婚=男系玉砕させたがる》ので、実際は《男系のはうが皇室消滅の危険性大》だね。
【八幡和郎論:江戸期の臣籍降下を含めると皇胤男系男子は意外に多い、は取敢へず頷けるものの】
《後陽成系の男統が56人》でも年齢構成が判らず、無意味。多産の高中年と少産の青年世代を比べたら、8家が断絶・女系と、恐らくこちらも世間並だらう。この中で一妻限定で続いた家系など無からうし。
《女系による戦乱・権威低下》は変。この三例は女王・女系など口実で、根本の対立は政治路線と領土欲。特にハプスブルクは、傍系でも男統断絶=女系で無くば《帝国崩壊》にて仕方なし。もし《男系で無くば崩壊で構はん》なら暴論。
英・蘭・スエーデン・デンマークなど権威低下など聞かぬし、低下例と比べないので、これも説得力に欠ける。スエーデンでは平民の婿殿に反発したものの、結局、王・民とも納得済み。仏も王位請求者がゐるけれど、もし全く復帰請求してこなかつた旧宮家が《女系実現で反乱を起す》なら、これは妄想。
【二変:やはり男系論は現実無視の空論】
《皇統は男系が当然、君主制は伝統が崩れると脆い》と。その「当然の伝統」が《悠仁帝での断絶の危険を高める》のです。
皇室の「当然の伝統」は、古代:男帝・終身制→女帝・譲位容認、近現代:多妻・名族皇后制→一妻制・平民皇后容認と、その時々の都合・必要で変更されてきてをり、『今こそ女系が必要』にて、《男系伝統は絶対変更不可》など説得力に欠ける。
この基準だと僅少の旧宮家復帰は名族限定であり《旧宮家=一般人の復帰など皆無》にてダメだね。むしろ歴代天皇だけで何百と有る側室の復活こそ筋。この「当然の伝統」を《崩した→皇統危機》であり、「伝統通り」なら《旧宮家半減》も含め、《この危機》は有得ず。
そもそも共に《一妻制の弱点=男系限定では、いづれ行詰る》に何の解決策も示さないのは呆れる。それが前提でせう。
また共に《旧宮家=一般人の品格に沈黙》も変。旧典範・葦津珍彦がコレを否定したのは《復帰者の皇威毀損》を恐れたためで、現代なら皇室廃絶も有得ます。復帰を繰返せば《そんな輩も雑じる》でせうし、皇胤だが《大麻所持犯に堕ちる、単なる女系を雑系と貶める》輩も雑じる一般人に『皇族と同じ聖性』など期待できないので。
それ以前に《復帰志願者など皆無》ですよね? この案に熱心なアベが政権4年なのに、後陽成系も含め何十人も対象者がゐるのに、典範改正で譲位制・旧宮家復帰とも実現できるのに、《全くやらない!》からこそ、《旧宮家復帰に丸で説得力を感じない!!》のです。
以上《一妻制の弱点・旧宮家復帰が絶望に対して、肝心のアベ首相が結局無策》と、現状の男系論は、護憲平和論と同じく《現実無視の空論》。
【女帝も男系の血筋とのレビューは、御神勅を無視】
そもそも天皇の根拠は『御神勅=吾が子孫が王たるべき』にて《女系が絶対不可》など成立たず。元々一妻制なら、とっくの昔に《女系か断絶》のはずで、実際に行詰りました。ならば女系での危機打開です。仮に先例が無くとも『御神勅=吾が子孫が王たるべき』の条件を満たすので『女系天皇も正統』です。
《伝統は一瞬で破壊できるが、二度と築くことはできない》など硬直。愛子女帝が旧宮家を婿に選ぶことも、復帰が実現して何代か後に男系天皇が復活することも、共に有得るので。
以上『御神勅が当然の前提であり、太古からの伝統も時々変へてきた=皇室の史実』にて、《男系で皇室を壊す》か、《女系で皇室を残す》か、選択は明らかでは?
【保坂正康論:この御意志を『祈りこそ天皇の根本と明かされ、その現代的実践のため譲位制を御求め』と拝するものの】
ビデオ玉音の御意志は正確に把握するものの、皇室を戦後体制の下に見ようとする感覚は抵抗を覚える。ただ、それに対応せねば皇室の存続そのものが危ふいのも確かで、その点からの論考は頷けるところが多い。
「今後の君臣関係についての五論点」は簡明な問題整理なものの、《神話を肯定するわけではない》は違ふね。『神話=祈りこそ天皇の存在理由』であり、その実践が祭祀・国事行為であり、「各地への慰霊・慰問=現代的実践」にて。
【村上政俊論:男系伝統の概略・意義は取敢へず頷けるものの】
《傍系継承なしに皇室存続なし》は一面的。その傍系宮家も《側室なしに存続なし》にて(新天皇論・P.316)。実際、歴代皇后の不妊・女腹は40%強(皇統断絶計画・P.83、新版・卑弥呼の謎・P.110より。仲哀帝迄の継承は信用できず算出対象外)で、これに《雅子妃が単に女腹で実質リンチ→悠仁帝の不婚》も加はるので、現状での皇統断絶率は〈万が一〉どころか《40%強+α》であり、旧宮家・女系による打開が不可欠。
《女系でも断絶が充分に有得る》は否定しないが、その危険は男系絶対だと《極大》。必ず男で、結局《悠仁様御一人》にて。
《女系で革新念願の皇室消滅となる》は逆。左翼には《女系・男系に関はらず、皇室など絶滅すべき汚物=身分制》にて。
現状は、ニシヲ・カヂなど《病気の雅子から娘を取上げろ! 離婚で追出せ!》の内容を御忠言に見せかけた暴言で繰返し、アベは《高が支持者のため、皇統危機を意図的に放置》と、当の左翼は《保守が勝手に墓穴掘つてるよ》と内心爆笑。《悠仁様の不婚=男系玉砕させたがる》ので、実際は《男系のはうが皇室消滅の危険性大》だね。
【八幡和郎論:江戸期の臣籍降下を含めると皇胤男系男子は意外に多い、は取敢へず頷けるものの】
《後陽成系の男統が56人》でも年齢構成が判らず、無意味。多産の高中年と少産の青年世代を比べたら、8家が断絶・女系と、恐らくこちらも世間並だらう。この中で一妻限定で続いた家系など無からうし。
《女系による戦乱・権威低下》は変。この三例は女王・女系など口実で、根本の対立は政治路線と領土欲。特にハプスブルクは、傍系でも男統断絶=女系で無くば《帝国崩壊》にて仕方なし。もし《男系で無くば崩壊で構はん》なら暴論。
英・蘭・スエーデン・デンマークなど権威低下など聞かぬし、低下例と比べないので、これも説得力に欠ける。スエーデンでは平民の婿殿に反発したものの、結局、王・民とも納得済み。仏も王位請求者がゐるけれど、もし全く復帰請求してこなかつた旧宮家が《女系実現で反乱を起す》なら、これは妄想。
【二変:やはり男系論は現実無視の空論】
《皇統は男系が当然、君主制は伝統が崩れると脆い》と。その「当然の伝統」が《悠仁帝での断絶の危険を高める》のです。
皇室の「当然の伝統」は、古代:男帝・終身制→女帝・譲位容認、近現代:多妻・名族皇后制→一妻制・平民皇后容認と、その時々の都合・必要で変更されてきてをり、『今こそ女系が必要』にて、《男系伝統は絶対変更不可》など説得力に欠ける。
この基準だと僅少の旧宮家復帰は名族限定であり《旧宮家=一般人の復帰など皆無》にてダメだね。むしろ歴代天皇だけで何百と有る側室の復活こそ筋。この「当然の伝統」を《崩した→皇統危機》であり、「伝統通り」なら《旧宮家半減》も含め、《この危機》は有得ず。
そもそも共に《一妻制の弱点=男系限定では、いづれ行詰る》に何の解決策も示さないのは呆れる。それが前提でせう。
また共に《旧宮家=一般人の品格に沈黙》も変。旧典範・葦津珍彦がコレを否定したのは《復帰者の皇威毀損》を恐れたためで、現代なら皇室廃絶も有得ます。復帰を繰返せば《そんな輩も雑じる》でせうし、皇胤だが《大麻所持犯に堕ちる、単なる女系を雑系と貶める》輩も雑じる一般人に『皇族と同じ聖性』など期待できないので。
それ以前に《復帰志願者など皆無》ですよね? この案に熱心なアベが政権4年なのに、後陽成系も含め何十人も対象者がゐるのに、典範改正で譲位制・旧宮家復帰とも実現できるのに、《全くやらない!》からこそ、《旧宮家復帰に丸で説得力を感じない!!》のです。
以上《一妻制の弱点・旧宮家復帰が絶望に対して、肝心のアベ首相が結局無策》と、現状の男系論は、護憲平和論と同じく《現実無視の空論》。
【女帝も男系の血筋とのレビューは、御神勅を無視】
そもそも天皇の根拠は『御神勅=吾が子孫が王たるべき』にて《女系が絶対不可》など成立たず。元々一妻制なら、とっくの昔に《女系か断絶》のはずで、実際に行詰りました。ならば女系での危機打開です。仮に先例が無くとも『御神勅=吾が子孫が王たるべき』の条件を満たすので『女系天皇も正統』です。
《伝統は一瞬で破壊できるが、二度と築くことはできない》など硬直。愛子女帝が旧宮家を婿に選ぶことも、復帰が実現して何代か後に男系天皇が復活することも、共に有得るので。
以上『御神勅が当然の前提であり、太古からの伝統も時々変へてきた=皇室の史実』にて、《男系で皇室を壊す》か、《女系で皇室を残す》か、選択は明らかでは?
2016年12月21日に日本でレビュー済み
子宮頸がんワクチン副作用の頻度と子宮頸がん死亡者の減少との比較について
100万接種あたりの副作用報告数 重篤なもの (インフルエンザとの比較)
サーバリックス 335.2 (45倍) 186.6 (49倍)
ガーダシル 311.0 (42倍) 154.7 (41倍)
インフルエンザ 7.4 3.8
(2016年12月19日子宮頸がんワクチン…安全性評価論争絶えず yomiDrからの図表から抜粋し、筆者が計算)
339万人が接種し、低く見積もって3600人の子宮頸がん死亡者数を減少させると厚労省は推計する(筆者コメント:まだ、直接的なエビデンスはないが)。3600/339万=0.00106=約0.1% 10,000人接種すると、10人の子宮頸がん患者の死亡者が減少する。しかし、重篤な副作用の頻度は、単回投与と仮定すると、(335.2+311.0)/200万=0.00017=0.017%。重篤な副作用を呈する患者は、10,000人接種すると、1.7人となる。10人の子宮頸がん死亡者を減少させるために、1.7人の重篤な副作用患者を生み出すことは、倫理的に許されるのであろうか?
別のデータでは重篤な副反応の頻度は41人/10万人(厚労省2015年9月22日)、すなわち、 実数は41x33.9=1390人である。3600人の子宮頸がん死亡者を減少させるのに、1390人の健常人の犠牲者が出ることになる。
また、鹿児島大学の論文(神経内科2016年11月号)によると、鹿児島県での重篤な神経症状を呈する患者の頻度は0.1%前後であると述べている。
そうすると、実際の重篤な患者数は、339万X0.001=3390人となる。これが正しいとすると、3600人の子宮頸がん死亡者を減少させるのに、健常人であった3390人の犠牲者が出現することになり、非常に驚くべき数字である。
厚労省が積極的勧奨を初めてから2か月後に全国からの副作用報告が相次いだことはこの推定からも納得でき、また、厚労省が積極的勧奨を中止したことは正しい選択だった。
100万接種あたりの副作用報告数 重篤なもの (インフルエンザとの比較)
サーバリックス 335.2 (45倍) 186.6 (49倍)
ガーダシル 311.0 (42倍) 154.7 (41倍)
インフルエンザ 7.4 3.8
(2016年12月19日子宮頸がんワクチン…安全性評価論争絶えず yomiDrからの図表から抜粋し、筆者が計算)
339万人が接種し、低く見積もって3600人の子宮頸がん死亡者数を減少させると厚労省は推計する(筆者コメント:まだ、直接的なエビデンスはないが)。3600/339万=0.00106=約0.1% 10,000人接種すると、10人の子宮頸がん患者の死亡者が減少する。しかし、重篤な副作用の頻度は、単回投与と仮定すると、(335.2+311.0)/200万=0.00017=0.017%。重篤な副作用を呈する患者は、10,000人接種すると、1.7人となる。10人の子宮頸がん死亡者を減少させるために、1.7人の重篤な副作用患者を生み出すことは、倫理的に許されるのであろうか?
別のデータでは重篤な副反応の頻度は41人/10万人(厚労省2015年9月22日)、すなわち、 実数は41x33.9=1390人である。3600人の子宮頸がん死亡者を減少させるのに、1390人の健常人の犠牲者が出ることになる。
また、鹿児島大学の論文(神経内科2016年11月号)によると、鹿児島県での重篤な神経症状を呈する患者の頻度は0.1%前後であると述べている。
そうすると、実際の重篤な患者数は、339万X0.001=3390人となる。これが正しいとすると、3600人の子宮頸がん死亡者を減少させるのに、健常人であった3390人の犠牲者が出現することになり、非常に驚くべき数字である。
厚労省が積極的勧奨を初めてから2か月後に全国からの副作用報告が相次いだことはこの推定からも納得でき、また、厚労省が積極的勧奨を中止したことは正しい選択だった。